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電力

神戸大学の教授、「海をダムに見立て発電」という永久機関のような構想を発表 234

ストーリー by hylom
手を変え品を変え 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

神戸新聞によると、神戸大学大学院海事科学研究科の西岡俊久教授が「海洋エネルギーを活用した大規模発電装置の仕組みを発明した」とのこと。「海を巨大ダムに見立て、海中で水力発電を行うという独創的なアイデア」だそうで、具体的には海上浮遊物から配管を通じて海水を「落下」させ、そのエネルギーで深海に設置した発電機を作動させるとのことだが……。「海水はモーターを使って容器外に排出する」と書いてある、そのエネルギーが取り出せませんよね? 人類の夢、永久機関がまた一つ……。

「重力と浮力で発電する」という謎のデバイス」 を思い出しました。

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  • まずは (スコア:5, すばらしい洞察)

    by kogd9 (45248) on 2012年03月01日 13時09分 (#2108985) 日記
    プールとかで実験してから発表しようよ・・ 教授さん・・

    --この人は自分で自分の襟首を上にひっぱって空中浮遊できそうだな。
    • by TarZ (28055) on 2012年03月01日 15時20分 (#2109176) 日記

      永久機関系の発明だと、簡単な模型が作られて実験されるケースはあるようです。(私が聞いたことがあるので少なくとも2例)

      もちろん意図した通りには動かないのですが、だからと言って「あれ? おかしいな。理論が間違っていたのかな」という方向には進みません。摩擦や模型の加工精度を問題にしたりして、「大規模に作れば or 加工精度を高めれば動くはずだ」となります。(私が聞いたことがあるので少なくとも2例)

      ということで、「まず小規模に実験すればよい」というのは(当研究者にとっては)解決には繋がらないのでした。こわいわぁー。

      # 「相ま」とかでも、おかしい点を指摘されて逆切れするケースってあったなあ。

      親コメント
  • by TarZ (28055) on 2012年03月01日 14時44分 (#2109144) 日記

    既に「(他の分野ではある程度の成果を出している人なのに)なんでこんな発表をしてしまうのか」について言及されているコメントがいくつかありますが、まず、この手の「はつめい」を出してくる人って、

    条件 1. ある分野で一定の成果を上げていて(または長く勤めているのでそこそこの地位にあって)
    条件 2. かつ男性

    …というパターンが多いですよね。(あとまあ、個人的印象としては工学博士が多い気が)

    斜め下にすっ飛んだアイディアはどのような層の人にでも発生し得るけど、この条件がそろうと「そこそこ発言力がある」「止める(止めてくれる/止められる)人がいない」ので表に出てきてしまう…なんて事情があるんじゃないでしょうか。

    # 周辺には、「あーあ、表に出ちゃったよ…」と溜息をついている方もいるかもしれませんね。

  • by epgrec (43527) on 2012年03月01日 12時51分 (#2108971)

    こういう記事を配信してしまう新聞記者の理科教育はどんな風だったのかな、とか
    日本は大丈夫だろうかとか、だんだん科学教養が中世レベルになってきてるのかなとか
    じわじわと危機感湧いてきますよね、これ。

    • by s02222 (20350) on 2012年03月01日 14時10分 (#2109090)
      内規に取材のガイドラインとか無いのかな。政治ネタとかなら「こういうネタは(秘密の理由で)扱わないように」とか決まってそうだけど。

      新エネルギーネタなら、「何からエネルギーを取り出しているのかを聞きましょう」「その『何か』がどこから供給されるのかを聞きましょう」「『何か』が無限に供給されると発明者が明言するような場合は、永久機関なので我が社ではそのネタは扱いません。地位のある人がなんか面白いことをやらかした、というニュースにならなる可能性があります」とか。

      科学記事にまつわる問題はこれだけじゃないから、非現実的な量のガイドラインを作ることになるから無理か。 ついでに今回の場合だと、「潮の流れからエネルギーを取り出す」という点で発電は可能だから、上記ガイドラインだけでは不足だし。 「エネルギーロスにしかならない謎のパイプが深海へ伸びてる単なる潮力発電」にはなり得ると見抜かないといけないし。 チェックの人を1人はさむ、とかの方がよっぽど現実的か。
      親コメント
  • by skapontan (35455) on 2012年03月01日 12時52分 (#2108972) 日記

    なぜ水が配管の上から下まで流れ落ちるのか説明してもらおうか。
    下には水がいっぱい詰まってて隙間はないのに。

    水流?それを発電に使うなら下に流す意味がない。

  • by NOBAX (21937) on 2012年03月01日 14時51分 (#2109155)
    >「ばかげた話と思うかもしれないが、
    そう思う人はこの時点で、退場すればよい。

    >実現すればクリーンな自然エネルギーで国全体の必要量を賄える。
    実現しなければそれだけの話なので、特に問題はない。

    >兵庫県内の企業など日本の英知を結集し、可能性を探りたい」
    可能性が探れないとすれば、それは兵庫県内に十分な英知がないという事に過ぎない。
  • 昔、私がまだ理系の学生だった頃、とある研究所に大学から出張って教えて頂いていたのですが、
    その研究所では、まず身内に発表して他の研究者からアレコレと突っ込みを受けて、
    質疑応答の想定やら、不適切な表現の修正やらをした上で発表していたのですが、
    神戸大学では学内での審査とか検討とかせずに、いきなり記者に発表しちゃうんでしょうかね?

    そりゃ、あまりかけ離れた専門外の人に説明しても分かりにくい部分はあろうかと思いますが、
    少なくとも記事にする以上は、一般の人にも理解できる発表かどうかは、事前にチェックするべきかと思うんです。
    そういう感覚って無いんでしょうかね。

    (余談)
    昔、堤防の形を工夫して、波を一点に集め(湾の地形によって津波が高くなる理屈)、
    その力で海岸に造ったダムに海水をくみ上げて、それで水力発電をする、
    って妄想をしたこと有るけど、タイトルだけ見た時はその類かと思ってしまった。

  • 各種ツッコミどころを無視したとして、海の環境って陸の人が思う以上にものすごく過酷です。

    プラントの構造は現実的に鉄を使うけど、相当手厚く保守しないとすぐに朽ちます。否、海辺の原発や火発のように潤沢な予算できちんと保守するとしよう。

    1000mのパイプとか、1ヶ月持たないんじゃないかな。海の外力はとてつもないです。潮汐の力もすごいし、それ以上に海流あるいは2つの異なる水塊の間で発生する力もものすごいです。

    あと、水の粘性はものすごく大きいので、1000mのパイプだと強力なポンプを使わないと動かないかも。しかし、そんな粘性に打ち勝つだけのエネルギーを投入するなら、水深1000mの冷たい水を汲みあげて、熱機関で発電した方が確実かも。

    ところで、
    本州の南岸沖に1mくらいの落差の長い帯状の段差があるんですよ。そこでは、滝のように水が落ちてきているんで、本当にやる気が有ればその滝から膨大なエネルギーが得られます。なお、地球の自転によりコリオリの力が発生してその滝は東に向かう川のような流れになってます。

  • リンク先を見るまでは
    「海水はモーターを使って容器外に排出する」ってのが引っかかるものの
    潮汐じゃないのかなぁ、とおもったのですが、どうも違うようで。

    潮汐を使って「ダムのような」発電をするなら、
    満潮や干潮のタイミングで防潮扉を開閉するエネルギーよりも
    発電により得られるエネルギーが大きければ何とかなりそうです。

    波浪によるエネルギーを使うほうが継続的に発電できるのかな?

    --
    屍体メモ [windy.cx]
  • http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/p1_0004847023.shtml [kobe-np.co.jp]

    ノーコメントと言いたいところですが、これで「原発千基分の電気を作り出す」というのが白眉ですね。

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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人

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