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Intel

なぜ Intel は x86 を止めることができないのか? 172

ストーリー by reo
そう思われていた時期もありました 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

タブレットや携帯電話は日常生活に欠かせないものとなりつつある。しかし、Intel の x86 アーキテクチャはタブレットや携帯電話市場では成功を収められなかった。現在では PC 業界の最前線でチップの性能を維持するのに苦労している状態にある。なぜ Intel は 30 年間も x86 アーキテクチャから離れることができなかったのか。実のところ (お年を召した方には常識かもしれないけれども) インテルは少なくとも 3 回は x86 アーキテクチャから離れようとたことがある (ITworld の記事本家 /. 記事より) 。

1 回目は「Intel iAPX 432」だ。初の 32 ビットプロセッサであり、オブジェクト指向プログラミングをサポートする。インテル自身がマイクロメインフレームと呼ぶほどの先進的なデザインだった。しかし、i286 と同じクロック周波数の場合、iAPX 432 は 4 分の 1 の速度しか出ないほど遅かった。2 回目の挑戦は 1992 年に登場した「i860」。i860 は RISC プロセッサで非常に高速ではあったが、x86 とのソフトウェア互換性がないことから敗退した。3 回目の挑戦が「Itanium アーキテクチャ (IA-64)」。登場時にはほかのチップよりも性能が劣っていた上、AMD が設計した 64 ビット版 x86 アーキテクチャ AMD64 にとどめを刺された。

ITworld の記事ではこうした x86 を引退させる数々の試みは失敗したが、ARM がその終了を手助けするかもしれないとまとめている。

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  • by 505 (12538) on 2013年03月08日 12時28分 (#2339174)
    >インテルは少なくとも 3 回は x86 アーキテクチャから離れようとたことがある
    カウントの仕方?は考え方がいろいろあると思いますが、
    ・Intel iAPX 432
    ・i860
    ・IA-64
    私的にはこの3つに、もう一つ「XScale」を入れたいところですね。

    まぁ~XScaleは、もともとはDECからもらってきたStrongARMなわけですが、
    “XScale”という名称にして携帯機器向けに売り込もとした時期が確かにあったわけで…

    >ARM がその終了を手助けするかもしれないとまとめている。
    実際、いまのARMの勢いを見て、Intelの上層部は何を思っているんでしょうかね。
    「XScale、手放さなきゃよかった!」
    って、実は内心思ってる??
    (AtomでARMを蹴散らせる!と思ったから手放したんでしょうが…)
    • by Anonymous Coward on 2013年03月08日 12時45分 (#2339208)

      今 Intel が本気で ARM の CPU 作ったらどのぐらいの物作れるのか見てみたい気が。

      親コメント
    • 大原雄介の「CPU黒歴史」の本にはXScaleも出てきますが、買ってきたXScaleより自社開発した80960 (i960)の方が脱x86の動きとしては大きかったことがその本から読み取れます。この本は買わなくてもWeb連載で大半が読めるんですけどね。

      あと、iAPX432は正確にはx86以前、8080の正統な後継という位置づけだったはずです。

      --
      Jubilee
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年03月08日 12時55分 (#2339223)

    最初の iAPX 432 は別にしても、 Itanium に関しては社内抗争、とくにイスラエル部隊の暗躍でぽしゃったわけだし。

    当時中の人だったので AC で。
    モサドがきたらどうしよう。

  • 昔は貧弱なリソースのせいで、命令セットによる性能差は確かに存在してました。
    ただ、今日では命令セットによる差なんて微々たるもので、ARMじゃないと性能でないなんてことはありません。
    Intel自身にしたって、小面積低消費電力のAtom系とPC向けのCore系で命令セットにはほとんど差がありません。
    外から見える命令セットではなく、より下位のマイクロアーキテクチャによっていくらでも作り変えられるので、
    x86から離れる必要は全くないでしょう。

    それより、Intelのプロセス技術とか回路技術がすごすぎて、アーキテクチャなんて関係なくIntelの覇権が続くんじゃないかと予想しています。

  • by epgrec (43527) on 2013年03月08日 12時18分 (#2339161)

    直接的には、それだけバイナリ互換が重要だったからなんだけれども
    386のアーキテクチャ設計が非常に優秀だったからってのがあるでしょう。

    で、ARMがx86を殺すかどうかなんとも言えないと思うけどな。

    • Re:そりゃあれですよ (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2013年03月08日 12時54分 (#2339222)

      AMD64をx86に含むのであれば、

      • 非ノイマン型が主流になる時代が来る
      • 同世代のネイティブx86よりも速くx86をエミュレートできる程他のアーキテクチャが進歩する
      • PCという概念が消滅する

      の少なくとも一つは成立しないと無理なのではないでしょうか?
      一番ありそうなのは最後ですが、少なくとも現状のタブレットは見る側ならともかく何かを作るにはいろいろ足りなくて、
      それを補うためにキーボードなどを追加していくと、ソフトウェア資産が乏しく自由度の低い、ただの一体型PC(タッチパネル付き)に過ぎなくなってしまう、という……。
      ジョブズ無き今、アップル含めてタブレットの概念をもう一段昇華させ、PCを駆逐できるレベルにできる会社が存在しない気がします。

      このままだと、Thinkpad Tablet2 [ascii.jp]みたいな、タブレットになるノートPC、という感じに吸収されてしまうのがオチじゃないかな?消費者は全部載せが好きですし。

      親コメント
  • さてさて,ARM64はどうなりますかね。
    これの出来具合と,普及具合ではx86アーキテクチャを引退させることができるかもね,というところ。

    いまのARMのままじゃ世迷い言ですわな。
  • by uron (39597) on 2013年03月08日 12時31分 (#2339179)

    > i860 は RISC プロセッサで非常に高速ではあったが、x86 とのソフトウェア互換性がないことから敗退した。

    結局のところはこれ。いいCPUを作っても互換性がないと普及しない。
    Intelは新しいアーキテクチャに生きたいんだろうけど、それを市場が許さないんだよね。
    しかも今x86やめてもAMDがそのままシェア奪ってくだけ。

    ARMが取って代わるかどうかもソフト次第で、実際のところはMS次第じゃないかな。

    --
    スルースキル:Lv2
    Keep It Simple, Stupid!
  • by Anonymous Coward on 2013年03月09日 9時18分 (#2339775)

    ARMのマシンでソフト開発とかやったことある人はどれだけいるかな。
    ディストロのセルフコンパイルとかやってみるといい。普段使ってるx86のプロセッサと現在のARMの差がわかるよ。
    性能を上げていくためにはx86と同じ道を歩むことになると思うな。

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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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