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17058 journal

kahoの日記: IMOD

日記 by kaho

今月号(といっても2月号なのだが)の日経サイエンスを読んでいたら私が知らなかったディスプレイの話が出ていた。
Googleで検索したところウェブにさわりが掲載されていた。
原理は二枚の反射板に外部から光を入れるとその間隔の2倍が波長の整数倍になっている光だけが強められるという、ニュートンリングで見られる干渉、あるいは蝶の鱗粉のような原理で白色光から色を取り出している。
もっと詳細な説明は親会社であるQualcommのサイトにあるのだが、記事を読んですぐに思ったのは、反射型液晶に対して利点がないのではないかということだった。
実際、Youtubeにビデオがあるのだが、見たところモノクロ液晶と区別がつかない。

少し調べてみると、反射型液晶では偏光板を通さなければいけないためこの技術の方が明るく見えるということで、利点があるらしい。
反射率に関してはこの説明を最初に見たのだが(ちなみにここにある「メモリー効果云々」という部分は間違い。表示の維持にもTFT同様電位差が必要)、これでは35-40%となっていた反射率は先に挙げたQualcommのサイトからだと、50%の反射率、10:1のコントラストということだ。

こういう新しい技術というのは応援したくなるのだが、あまりにも先行技術が多すぎてなかなか難しそうな気がする。コントラストが低い点、暗所ではフロントライトが必要な点、光の入射角に表示色が左右される可能性がある点など改善しなければならない点がいくつも挙がる。

しかしこの手法は構造的には単純なため、もっと工夫をして、表示の維持に電力を消費しない機構にできないだろうかと思う。そうすれば現状の電子ペーパー(この市場もまだ小さいが)がなかなかできないフルカラー化で先んじられるのだから。

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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